放射線検知装置 ビークルモニタRTM910シリーズ (トラックゲートモニタ)
(お知らせ)好評いただいておりました『ビークルモニタRTM91x(トラックゲートモニタ)』シリーズは
生産終了しました。
後継機種は『FastTrack-Vehicle(TM)』になります。
(パフレットPDFダウンロード)
(外形概略図PDFダウンロード)
今後もMIRION製品をご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
Mirion Technologies(ミリオンテクノロジーズ)グループのRADOS社(=ドイツ)製の『放射線検知装置 《ビークルモニタRTM910シリーズ》(通称:トラックゲートモニタ)』は、トラックに積載したスクラップ等に混入している微量な放射線(γ線)を検知する能力に優れています。
スクラップ等を積載したトラック(あるいはコンテナ)は、ノンストップで本装置を通過するだけで放射線の
検知と位置判別が可能です。
全国の港湾税関様をはじめ、全国のリサイクル事業者様への長年の販売実績がある『放射線検知装置』です。
【製品特長】
◆制御部の主電源スイッチをONにするだけの簡単操作。
・コンピュータソフトウェアが、装置の自己診断を実施。環境バックグラウンドを計測します。
・バックグラウンド補正処理した後、常時監視計測状態になります。
◆迅速・誤警報が少ない。
RADOS社が長年培ってきたノウハウで開発した専用ソフトウェア(EFISYS.GAUSS.FAFO)により、
常時バックグラウンド補正を行い、混入している放射性物質のガンマ線を迅速・高感度で、誤報が少
なく検知できます。
詳しくは、下段の【コラム】欄の「ビークルモニタの測定の基本と考慮」を参照下さい。
◆警報レベルは、3段階(低レベル、中レベル、高レベル)で設定可能。
・レベル設定は、任意設定できます(但し、メーカ設定範囲内)。
※レベル設定は、バックグラウンドに対する変動幅(=σ)の倍率で設定します。
・自動的に警報が発報し、モニタ画面が警報画面に変わります。
・プリンタ(オプション)を接続すれば、警報レポートの自動印刷が可能です。
・コンピュータのHDDに、過去の警報イベント情報がすべて記録されます。
◆視覚的にホットスポットの位置がわかります。
警報レベルを超えたとき、モニタ画面にそのホットスポット位置情報(左右、前後)がモニタ画面に
表示されるので、視覚的に混入した放射性物質の位置が認識できます。
◆基本操作画面は「日本語」表示。
日常で使用する操作画面は「日本語」表示なので、はじめての方でも扱いが簡単です。
◆ANSI規格(ANSI N42.35)基づきます。
【検知性能】
RTM910 | RTM911 | |||
検知器対面距離 | 4m | 6m | 4m | 6m |
Am-241 [kBq] | 5000 | 10000 | - | - |
Cs-137 [kBq] | 200 | 400 | 300 | 550 |
Co-60 [kBq] | 130 | 250 | 190 | 360 |
(計測環境条件) | 車両進入速度 警報レベル gate time バックグラウンド更新時間 バックグラウンド線量率 |
8 Km/h 2 siguma 0.1 秒 0.1 秒 0.1 μSv/h |
[放射線検知装置 RTM911] ※生産終了
(パフレットPDFダウンロード)※生産終了
(設置例 写真PDFダウンロード)※生産終了
(設置参考図PDFダウンロード)※生産終了
【RTM911 検知部】
【制御部とモニタ&小型PC】
【仕 様】測定可能線種 | γ線 |
検出器 | 高感度・大面積γ線用プラスチックシンチレータ(50p×80p×5p) ×2基 |
遮へい | 鉛15o (背面、側面) |
検知エネルギー範囲 | 100keV 〜 3000keV |
計測単位 | cpg(=count per gate time の略) [gate time]については、本ページ下の「コラム」をご参照ください。 |
最小検知感度 | 190kBq(60Co) / 300kBq(137Cs) ※測定対象物(積載物による遮へいなど)の状況に依存します。 |
自然放射線補正方式 | 自動補正処理 |
検出器の設置幅 | 4.5m以内 |
通過車両速度 | 時速10km以下 |
使用環境温度 | 検知部キャビネット(屋外) -20℃ 〜 45℃ (但し結露なきこと) 制御部キャビネット(屋内) 5℃ 〜 45℃ (但し結露なきこと) |
主要寸法 | 検知部キャビネット 約 1000×300×1000 mm (W×D×H) 制御部キャビネット 約 534×550×300 mm (W×D×H) |
電源 | AC100V−4A 50Hz/60Hz |
その他 | 通常使用する操作画面は「日本語」で表示されています。 検知部と制御部の距離:最長500m 通過車両速度のモニタリング、速度超過警報 自己診断機能 |
【取扱マニュアル(抜粋参考)】
通常計測運転時の画面と警報発生時の説明(抜粋)を記載しています。(PDFファイルダウンロード)
[放射線検知装置 RTM910] ※生産終了
(パフレットPDFダウンロード)※生産終了
(設置例 写真PDFダウンロード)※生産終了
(設置参考図PDFダウンロード)※生産終了
【RTM910 検知部】
【制御部とモニタ&小型PC】
【仕 様】測定可能線種 | γ線 |
検出器 | 高感度・大面積γ線用プラスチックシンチレータ(50p×50p×5p) ×4基 |
遮へい | 鉛30o (背面) |
検知エネルギー範囲 | 60keV 〜 3000keV |
測定単位 | cpg(=count per gate time の略) [gate time]については、本ページ下の「コラム」をご参照ください。 |
最小検知感度 | 130kBq(60Co) / 200kBq(137Cs) ※測定対象物(積載物による遮へいなど)の状況に依存します。 |
自然放射線補正方式 | 自動補正処理 |
検出器の設置幅 | 4.5m以内 |
通過車両速度 | 時速10km以下 |
使用環境温度 | 検知部キャビネット(屋外) -20℃ 〜 45℃ (但し結露なきこと) 制御部キャビネット(屋内) 5℃ 〜 45℃ (但し結露なきこと) |
主要寸法 | 検知部キャビネット 約 700×300×2400 mm (W×D×H) 制御部キャビネット 約 534×550×300 mm (W×D×H) |
電源 | AC100V−5A 50Hz/60Hz |
その他 | 通常使用する操作画面は「日本語」で表示されています。 検知部と制御部の距離:最長500m 通過車両速度のモニタリング、速度超過警報 自己診断機能 |
【取扱マニュアル(抜粋参考)】
通常計測運転時の画面と警報発生時の説明(抜粋)を記載しています。(PDFファイルダウンロード)
韓国鉄鋼協会の鉄スクラップ委員会が作成した「鉄スクラップ輸入時の放射能管理」に関する資料です。
みなさまのご参考になれば幸甚です。
1)『日本向け鉄スクラップ輸入時の放射能管理のための鉄鋼業界自律履行案』
(PDFファイルダウンロード)
2)『日本産鉄スクラップ輸入時における放射性物質管理に関する韓国鉄鋼業界の自律履行対策』
(PDFファイルダウンロード)
3)『鉄スクラップ輸入時、遵守事項』固定式感知器警報順位基準
(PDFファイルダウンロード)
<< その他 >>
ご参考文書 『通達(抜粋)』 (PDFファイルダウンロード)
<< 韓国対応感度検査の検査実施写真 >>
実車にポールを取り付け、そのポールに各々の検査する高さに線源の取り付け位置を調整して、検知器と検知器の中央をテストスピード(約8km/h)で通過します。
テストレポート(サンプル) (PDFファイルダウンロード)
<< オーダーメイドにて管理ソフトを制作しております >>
レポート印刷の参考例(PDFファイルダウンロード)

1)[gate time]について…
本装置では、この[gate time]が、0.1秒(=1/10秒)で設定されています。
これは、「よりきめ細かく計測」する為なのです。
例えば、10Km毎時の速度で放射線検知モニタにトラックが進入した場合、
1秒計測の「cps」ですと、分解能は 約2.7m(=10,000m/h÷3,600秒)ですが、
更に 1/10秒計測なら、「cps」計測の1/10の 約27cm の「きめ細かい高分解能」になります。
また、12Mトレーラを計測した場合の単純計算すると、
「cps」だと「約5等分」での計測。一方「cpg」だと「約45等分」しての計測となります。
2)ビークルモニタの測定の基本と考慮
2)-1 遮へいによるバックグラウンドの落ち込み(ドローダウン)
モニタの前を車両や人が通過すると、バックグラウンドが落込みます。
この現象は、敏感な検出器を宇宙および地上からの自然放射線を遮へいするからです。
このバックグラウンド落ち込みは、高密度でスクラップ金属を積載したトラック等の場合、
最大30%程低下することもあります。

このバックグラウンドの落ち込みを補正するには、遮へい体の密度を知る必要があります。
しかしながら、スクラップ等の質量は計測できても密度は事前に知ることはできないので、
実用的ではありません。
2)-2 警報しきい値が固定(一定)式の場合
警報しきい値が固定式ですと、設定した値を超えないと警報が発報しません。

上図の例は、警報しきい値を「1600cpg」で固定設定した場合です。
車両通過で、バックグラウンドが1000cpg位まで落ち込んでも、強い放射線であれば、
しきい値を超えて警報が発報します。
ただし、バックグラウンドの1.6倍以上の放射線でないと警報が発報しないことになります。
[ 警報しきい値(1600)÷ドローダウンしたバックグラウンド(1000)= 1.6倍! ]
一方、微量な放射線の場合、

ドローダウンしたバックグラウンドに埋もれており、設定した警報しきい値を超えないので、
警報が発報せずに、微量な放射線を見逃してしまいます。
2)-3 警報しきい値がバックグラウンド追従式の場合
遮へい体の密度が異なると異なる計測値を示すので、ドローダウンしたバックグラウンドの補正は、
一定の関係を設定することはできません。

Mirion Technologise(RADOS)社の『放射線検知装置 ビークルモニタ(トラックゲート
モニタ)』はバックグラウンドのドローダウンを特に考慮して開発されています。
■ 刻々と変化するバックグラウンドに対し、RADOS社が独自開発した「EFISYS」ソフトウェア
により警報基準ラインを算出しています。
■ 車両等が進入すると「FAFO」システムにより、瞬時にフォローアルゴリズムを実施して、
ドローダウンしたバックグラウンドに追従した警報基準ラインを再設定します。
■ 警報を発報するラインは、この警報基準ラインに追従して変更されます。
これにより、バックグラウンドがドローダウンしても安定して微量な放射線の検知が可能に
なっています。
補足:上図では、バックグラウンドに対して「3σ」で設定した場合で説明しています。
その他の警報表示灯などのオプションも、ユーザー様のご要望に応じて製作いたします。
お気軽にご相談下さい。